【社員が本音を話さない】心理的安全よりも大事なリーダーの視点
会議の場で、社員たちが黙ってうなずくだけ。
誰も反対意見を言わない。
こういう組織に共通する問題は、単なるコミュニケーション不足ではありません。
リーダーへの恐怖を、多くの社員が無意識に感じている場合が多いのです。
反対意見を言おうとすると圧力を感じたり、意見を言い終わらないうちに否定される経験が積み重なると、社員はやがて「自分の意見を出す」より「リーダーが好む意見を探す」ようになります。
リーダーのファンを増やすことと、強い組織をつくることは、まったく別の話です。

「心理的安全性」への、よくある誤解
近年、多くの企業が心理的安全性を高めようと掲げています。ただ、そのアプローチが「優しいだけ」になっていないでしょうか。
否定しない、共感する、雰囲気を壊さない。
これらはたしかに大切です。ただ、それだけでは社員が本音を出すことにはつながりません。
本音を話すことは、時にリスクを伴う行動です。「言っても大丈夫」という安心感だけでは足りません。
リーダーが示すべきは、「言わないと前に進まない」と感じさせるような文化です。本音を語ることがチームの前進に不可欠だと、社員が自然と理解している組織をつくることです。

本音を引き出すリーダーの3つの視点
①「正しさ」より「気づき」を求める
多くの部下は「上司の意見が正しい」と思い込んで、自分の意見を抑えてしまいます。この空気を変えるには、リーダー自身が「正解を求めない」姿勢を持つことが先です。
「あなたの考えを聞きたい」と本気で伝え、自分の考えと異なる意見でも受け入れる態度を示す。
多様な意見を受け入れる組織ほど成果を上げるという調査結果もありますが、それ以前に、異なる視点を歓迎するリーダーがいる職場かどうかが、社員の発言量を決めています。

沈黙を恐れず、意図的に待つ
会議で意見が出ないと、リーダーがすぐ自分の考えを話し始めがちです。
ただ、沈黙は悪いことではありません。社員が考えを整理している時間です。
10秒、20秒の沈黙を恐れずに待つこと。そして、意見を言う勇気を持った社員を認めること。
意見の正誤ではなく、「意見を言うこと自体に価値がある」とリーダーが伝え続けることで、少しずつ発言が増えていきます。
安心感は言葉ではなく行動で示す
「何を言っても大丈夫」と口では言っても、リーダーの顔色や態度がそれと一致していなければ、社員は安心できません。
否定的な意見が出たときにリーダーが見せる微妙な反応で、本音を言う勇気はあっという間に削がれます。
反論や疑問を受けたとき、まず「それはいい視点だね」と受け入れる姿勢を続けること。
ゆっくりとした口調、うなずき、最後まで遮らずに聴く。
言葉とトーンと態度が一致してはじめて、社員は安心して話せるようになります。

本音の言えるリーダーへ
社員が本音を言わない場合、上司が本音を引き出す方法を身につけていないことが往々にしてあります。
社員の沈黙や遠慮を責める前に、どんな質問をしているか、どんな反応をしているかを見直すことから始めてもいいかもしれません。
「聞かないリーダー」がいる限り、「言わない社員」は生まれ続けます。
一人で整理しきれないと感じた時は、ぜひ一度、コーチに相談してみてください。
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この記事はCOACH-EX(コーチェックス)が制作しています。
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濱島ゆき
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投稿者プロフィール

- カリフォルニア大学サンディエゴ校卒業後、モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスなど、外資系金融機関でキャリアを重ねる。シンガポール勤務を機にコーチングと出会い、国際コーチング連盟(ICF)認定コーチ資格を取得。現在は、国内外の経営者・リーダー層を中心にセッションを行っている。





